テキストサイズ

Perfect Romance

第16章 告白



「あのさ…」

かずの薄茶の瞳をじっと見つめると
同じようにかずも、俺の目を見つめてきて

「信じてないんじゃ、ないんだよ?」
ゆっくりと、言い聞かすように囁いた

「…うん」

分かってる
俺を信じようとしてくれてるのは


…怖い、んでしょ?


「やっぱさ、一回食らったダメージは

そう簡単には消えないんだよ」


今度は少し困ったように笑って見せる


「忘れさせるからね」

「え?」

「嫌な事は全部、俺が忘れさせてあげるから!」


今言える、精一杯の本気
…いや、この先だって、絶対言える
言ってみせるよ

「ありがと、相葉さん」

かずの「困った笑顔」が「嬉しそうな笑顔」に変わったのが俺にも伝わった


少し顔を近付けたら
かずが、そっと目を閉じるから

…軽く閉じられた唇に、自分のそれをそっと触れ合わせた


すぐに離すと、ほんのりと頬を染めたかずが、ゆっくりと目を開ける


「…明日が休みなら良かったのに」

なんて、ぽつりと呟くから
…またキスしようと思ったのに

「お風呂、借りるね」

まるで猫のように、かずはするりと俺の腕を抜け出していった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ