
Perfect Romance
第16章 告白
玄関に入って、ドアを閉めると同時に
サンダルを脱ぐのも忘れて、かずを抱き締めた
「ちょ…っどうしたの?」
いきなり抱き締められたかずが、目をパチパチさせて俺の背中を叩く
「ごめんね、かずぅ…」
頭を掻き抱くようにしたら、また泣けてきた
「何で相葉さんが謝るのよ」
かずの声はすっかり呆れている
「だって、嫌な話させちゃった…」
「アナタのせいじゃないでしょうが」
完全に立場が逆になってるけど
止まらないもんは仕方ない
「もー…」
ばーか、とかずが笑った
のろのろと顔を上げると、それに合わすように目を細めて俺を見つめる
「ありがと、相葉さん」
「え?」
「俺の代わりに…泣いてくれて」
そう言って照れくさそうにはにかんだかずが
…俺の頬を両手で挟んだ
「櫻井さんに言ったのは、嘘じゃないよ?」
そっと親指で俺の目尻の涙を拭うと
「話したら…本当に軽くなったの」
にっこりと小首を傾げて笑って見せた
