
Perfect Romance
第15章 祭りのあと
かずに委ねた舌を離し、少し顔を上げる
唇を繋ぐ銀の糸が、プツリと切れた
何で離すの?と名残惜しそうな目をするかず
上がりきってなかった背中のファスナーに気付いた俺は、かずを見詰めたまま
ワンピースの上半身を一気に脱がしに掛かった
無理矢理腕を引き抜けば、お腹の辺りにしわくちゃに纏まるピンクの柔らかい布地
下半身はまだ、スカートとして機能している
この中途半端さは、視覚を刺激するには充分な破壊力でしかなくて
「恥ずかしい…」
頬を染めるかずは
アルコールも手伝って体も熱を帯びている
そのくせ、誘うように潤んだままの瞳とか
俺の肩に回す手がやわやわ動くとか
どこまで俺を翻弄するんだろう
さっき頭をよぎった、かずの過去への嫉妬心が甦る
他にもこの顔を見せた事があるのか……
いや、待てよ?
かずは俺以外に「男」は知らない
至ってノーマルな交際だったはず
って事は、この「可愛いかず」は俺にしか見せてない?
