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Perfect Romance

第15章 祭りのあと


休んだからか、かずのペースが早い

みるみるうちに缶が空になる

やけ酒には見えないから、変な心配はしてないけど
…このペースだと、違う心配が

いや、心配ってより「楽しみ」かな
俺からしたら


缶を両手で持ち出したら、それが合図



「相葉さん、飲んでる?」

キターっ!!
言葉はまだそれほどじゃないけど、缶を持つ手が両手使いに変わった

「飲んでるよ」
背中から手を回し、腰を抱き寄せる

グッと引き寄せても全く抵抗もしなければ、されるがままに身を任せてくる

「かず、もっと飲もうか?」
「え?」

口にビールを含んで、俺を見上げるかずの唇を塞ぐとそのまま咥内に流し込んだ

「…ぬるーい」
そんな事言いながらも、顔は全然嫌がってなくて


「おかわりは?」
「いる……」


素直で可愛いかずが、姿を現した



「ねぇ、かず?」
「なぁに?」
「約束。覚えてる?」
「約束?」

俺は鞄に突っ込んだ服を取り出して、かずに手渡した



「はい、これ着て」

きっと今の俺、凄く締まりのない顔してるだろうな

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