
Perfect Romance
第8章 幸せのカタチ
翌日
パソコンとにらめっこしていたら
「えーと…二宮さんっていらっしゃる?」
初めて見る女性が、フロアーの手前から俺の名前を呼んだ
「あ…はい。わたしですが」
誰だ?と思いながら、声の主に近付けば
40代くらいの
…かなり気の強そうな雰囲気は
ちょっと威圧感すら感じさせる女性
「二宮さん?」
「はい…」
周りの視線が自分たちに集まってる
「うちの相葉から、預かってきたの」
彼女はそう言って封筒を俺に渡した
相葉さんが昨日言ってた課長さんだ
「あ、…ありがとうございます」
俺は、さも
〈仕事の書類を受けとります〉
かのように、封筒を手にした
「確かに渡したわよ。…相葉に受け取った連絡をしておいてくださいね」
「分かりました」
じゃあ、私はこれで
とすぐに踵を返し、フロアを後にしたところで
「二宮。何、書類って」
櫻井さんに呼び止められた
ヤバイ
何て言おう
これ、完全に公私混同だし
しかも大野さんとこの課長さん巻き込んでる
ただじゃ済まないのは目に見えてる
「あ…もしかして」
「え?」
「修正がどうとか言ってたやつ?」
「え?…はい?」
「あれ。雅紀から電話来たんだけど」
