
修練の鏡と精霊の大地
第20章 ラスボス
見上げると、巨大な人型が、ゆっくりと降りてくる。
「しまった……やつの成長の早さを見くびっていた」とコウヤが舌打ちをした。
「いや、て、言うか……やつのでかさに俺達が拒否ってるんだ。だから、戦いやすい等身大の連中にばかりに目がいくんだ。こりゃ、いよいよ現実逃避できなくなるな……」
勇樹が言ったことに、みんなが頷いた。
まさか、これほど巨大なものが出てくるなんて、思ってもみなかった。
純化がゴクリと息を飲んだ。
「考えたら、あの世界の妖精の村そのものが、闇の者の変わり果てた姿。人間の力を集めた闇の者が1つになると、巨大すぎて私達にはどうにも出来ない。光の者の神仏の者と、精霊の大地がこの世界に来なければ無理かも……」
球也がバットを、闇の帝王に向けた。
「僕らがあの世界に入った時から、闇の者は成長してたんや。人間の悩みやコンプレックス、負の思いがやつらのエネルギー源やったんや。だから、あの世界に入った時、なんかスッキリしてた。なんの悩みも消えて、全身ではっちゃけることが出来てたんや」
球也の説に、勇樹も納得した。
「確かにな。それはわかる。普通じゃ、あんな化け物が来たら、怖くて逃げてしまう。だが、俺達は向き合った。勝てると思ったからな」
それを聞いて、莉子も頷いた。
「そうね。まだ成長してるってことは、私達の弱い面も吸ってるってことよ。だから、あいつがでかくても、負けるなんて思えないのよ。て、ことで、私は勝ちにいく」
「桃尻に同意だな。やつらに取り込まれなきゃ、力を吸い取られないわけだろ。なら、先制打ってぶっとばしゃいいんだよ」
コウヤはレスラーの意地もあった。
どんなに強くて、デカイ相手でも逃げずに立ち向かう。これが、コウヤのプロレスラーとしてのポリシーだった。
「しまった……やつの成長の早さを見くびっていた」とコウヤが舌打ちをした。
「いや、て、言うか……やつのでかさに俺達が拒否ってるんだ。だから、戦いやすい等身大の連中にばかりに目がいくんだ。こりゃ、いよいよ現実逃避できなくなるな……」
勇樹が言ったことに、みんなが頷いた。
まさか、これほど巨大なものが出てくるなんて、思ってもみなかった。
純化がゴクリと息を飲んだ。
「考えたら、あの世界の妖精の村そのものが、闇の者の変わり果てた姿。人間の力を集めた闇の者が1つになると、巨大すぎて私達にはどうにも出来ない。光の者の神仏の者と、精霊の大地がこの世界に来なければ無理かも……」
球也がバットを、闇の帝王に向けた。
「僕らがあの世界に入った時から、闇の者は成長してたんや。人間の悩みやコンプレックス、負の思いがやつらのエネルギー源やったんや。だから、あの世界に入った時、なんかスッキリしてた。なんの悩みも消えて、全身ではっちゃけることが出来てたんや」
球也の説に、勇樹も納得した。
「確かにな。それはわかる。普通じゃ、あんな化け物が来たら、怖くて逃げてしまう。だが、俺達は向き合った。勝てると思ったからな」
それを聞いて、莉子も頷いた。
「そうね。まだ成長してるってことは、私達の弱い面も吸ってるってことよ。だから、あいつがでかくても、負けるなんて思えないのよ。て、ことで、私は勝ちにいく」
「桃尻に同意だな。やつらに取り込まれなきゃ、力を吸い取られないわけだろ。なら、先制打ってぶっとばしゃいいんだよ」
コウヤはレスラーの意地もあった。
どんなに強くて、デカイ相手でも逃げずに立ち向かう。これが、コウヤのプロレスラーとしてのポリシーだった。
