
修練の鏡と精霊の大地
第20章 ラスボス
「あ、どうもすいません、ご親切に……」
闇の純化は軽く頭を下げた。
「今よ純化! 取り押さえて!!」
莉子の合図で、純化は今だと言わんばかりに、強引に押さえ付けた。
「ぐっ、しまった! 思わず人間の親切心に負けた……」
「ちょっと、あんたがそんな感じやったら、うちまで単純やと思われるやんかっ!!」
胸を腕で押さえた状態でそのままシャツをかぶされたため、腕の自由がきかない闇の純化は、純化にうつぶせで押さえられた。
「ねえ、莉子さん。このシャツはどうしたの?」と純化が聞いた。
莉子は笑って「あのカバンに入ってた」と球也がもっていたボストンバックを指差した。
その時、球也は、距離をとりながらタクノアンと向かい合っていた。
「なんか、僕だけ立場がヤバいんちゃうん!? 放電してる相手にどうせいっちゅうねん。ほんで、またジジイ相手やし……」
球也はぶつくさと文句を垂れながら、ボストンバックから野球のボールを1つ出した。
タクノアンはかすれた唸り声を上げながら、雷を放っている。
「ウゴウゴウゴウゴウゴ」
「あっちゃ……早く止めんと、あれがどんどんデカくなってきよる」
あれとは空の渦から降りてきた、闇の帝王。
だが、さっきまで霧状の塊だったものが徐々に固体化に変化を遂げている。
球也は右手にバットを持つと、左手でポーンと、ボールを上に投げた。
落ちてくるボールを狙い、一気にバットを振った。
『カキーーン!!』
高校野球のオープニングを思わせるようなバットの音が響くと、『ドスッ』と、「グエッ!!」が同時に聴こえ、やがてタクノアンの放電が止まった。
闇の純化は軽く頭を下げた。
「今よ純化! 取り押さえて!!」
莉子の合図で、純化は今だと言わんばかりに、強引に押さえ付けた。
「ぐっ、しまった! 思わず人間の親切心に負けた……」
「ちょっと、あんたがそんな感じやったら、うちまで単純やと思われるやんかっ!!」
胸を腕で押さえた状態でそのままシャツをかぶされたため、腕の自由がきかない闇の純化は、純化にうつぶせで押さえられた。
「ねえ、莉子さん。このシャツはどうしたの?」と純化が聞いた。
莉子は笑って「あのカバンに入ってた」と球也がもっていたボストンバックを指差した。
その時、球也は、距離をとりながらタクノアンと向かい合っていた。
「なんか、僕だけ立場がヤバいんちゃうん!? 放電してる相手にどうせいっちゅうねん。ほんで、またジジイ相手やし……」
球也はぶつくさと文句を垂れながら、ボストンバックから野球のボールを1つ出した。
タクノアンはかすれた唸り声を上げながら、雷を放っている。
「ウゴウゴウゴウゴウゴ」
「あっちゃ……早く止めんと、あれがどんどんデカくなってきよる」
あれとは空の渦から降りてきた、闇の帝王。
だが、さっきまで霧状の塊だったものが徐々に固体化に変化を遂げている。
球也は右手にバットを持つと、左手でポーンと、ボールを上に投げた。
落ちてくるボールを狙い、一気にバットを振った。
『カキーーン!!』
高校野球のオープニングを思わせるようなバットの音が響くと、『ドスッ』と、「グエッ!!」が同時に聴こえ、やがてタクノアンの放電が止まった。
