
修練の鏡と精霊の大地
第17章 村
「なにっ!?」
球也は入り口を見た。
そこには、手にクワやツルハシを持った者が大勢、押し掛けてきた。
「アッハッハッハッ!! 他の村から援護が来たわっ!! お前達はもう、ふくろのネズミじゃわ」
「その、ふくろのねずみの方が優勢な気がするんやけど……てか、僕ら二人だけやし、あんたら大勢と闘ってるの、女の子一人って、どういうことよ!!」
「やかましい!! お前達には精霊がついているではないか!! やつらの勢いにはさすがに勝てんからの……」
他の村から来た大勢の民衆の中の一人が、ヌカーの元にやってきた。
「おう、ご苦労。君はどこの村からきたのかね?」とヌカーが先に声をかけた。
その者は、息を切らし、深刻な表情を見せていた。
「ここの長でございますか? 大変です。数えきれないほどの怪物が突然襲ってきまして、ほとんどの町や村が壊滅状態です」
ヌカーは表情を変えた。
「なに? どういうことだ?」
「我々以外の者が、怪物を避ける結界を破っておるようです。すでに私共の町の町長が、やられてしまいました。これでは、フェアリー国が天下をとれずに滅びてしまいます」
「なんてことだ……お主達の中には、人間と共存することを願う愚か者はいたのか?」
「そのような者は即刻処刑いたしました。あと、この村にも怪物の手が……」
「うぬぬ……やつらは天の使いの者だ……く……」
このままでは、妖精が滅びるのも時間の問題だった。
この人間どもを倒しても、まだ恐ろしい敵が迫ってきている。
ふと、ヌカーの目に、血を吐いている純化の姿が入った。
「あれしか方法がない。お前達、この村から出て他に残っている町村に向かって危機を伝えるのじゃ!!」
ヌカーはその者にそう命じると、あわてて純化を羽交い締めにした。
「球也、そして矢を持つメメよ!!」
球也は入り口を見た。
そこには、手にクワやツルハシを持った者が大勢、押し掛けてきた。
「アッハッハッハッ!! 他の村から援護が来たわっ!! お前達はもう、ふくろのネズミじゃわ」
「その、ふくろのねずみの方が優勢な気がするんやけど……てか、僕ら二人だけやし、あんたら大勢と闘ってるの、女の子一人って、どういうことよ!!」
「やかましい!! お前達には精霊がついているではないか!! やつらの勢いにはさすがに勝てんからの……」
他の村から来た大勢の民衆の中の一人が、ヌカーの元にやってきた。
「おう、ご苦労。君はどこの村からきたのかね?」とヌカーが先に声をかけた。
その者は、息を切らし、深刻な表情を見せていた。
「ここの長でございますか? 大変です。数えきれないほどの怪物が突然襲ってきまして、ほとんどの町や村が壊滅状態です」
ヌカーは表情を変えた。
「なに? どういうことだ?」
「我々以外の者が、怪物を避ける結界を破っておるようです。すでに私共の町の町長が、やられてしまいました。これでは、フェアリー国が天下をとれずに滅びてしまいます」
「なんてことだ……お主達の中には、人間と共存することを願う愚か者はいたのか?」
「そのような者は即刻処刑いたしました。あと、この村にも怪物の手が……」
「うぬぬ……やつらは天の使いの者だ……く……」
このままでは、妖精が滅びるのも時間の問題だった。
この人間どもを倒しても、まだ恐ろしい敵が迫ってきている。
ふと、ヌカーの目に、血を吐いている純化の姿が入った。
「あれしか方法がない。お前達、この村から出て他に残っている町村に向かって危機を伝えるのじゃ!!」
ヌカーはその者にそう命じると、あわてて純化を羽交い締めにした。
「球也、そして矢を持つメメよ!!」
