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彼女と妹

第16章 綾子と先生(その5)


たぶん、紅茶に入っていたあの時の香りを嗅いでからだ。私の体がおかしい。


紅茶を飲んでから?

足もふらつくし。


そして、心地良い眠気と、徐々に広がってくる下半身の疼き。


それをはっきり意識する頃には、私はもう理事長の腕を振り解いてこの部屋を出て行く力はなくなっていた。


よく分からない。


男性用の上品な香料に混ざってふり注いでくる微かな理事長の体臭。

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