
狼くんを飼いますけど…
第4章 イタズラ禁止令
「 ずるいでしょ、そんなのさぁ!一緒に気持ちよくなりたいじゃん?
じゃないと 快感半分で演技しちゃうよ… 愛撫が大事よねっ 」
美也ちゃん、半分演技しちゃってんだ…
今の聞き流しとこう。
「 美也ちゃんは彼氏のこと好きなんだね 」
「 え~ なんかもう相性がよくないし別れるっ」
は?
「 ちょっと待って、別れるの?」
「 相性が悪いと続かないもん。だいたいさぁ 付き合ってしばらくは 結局 エッチで終わるんだよ?
そればっかり。相性がいいなら別だよ、でも ダメ、気持ちが萎えるもん 」
美也ちゃん… 私より経験者だね…
私のが年上なんだけど。
何にも言えないなぁ…
相性がって郁斗にも言われたから その辺はわかるけど。
でも ショックだよ…
「 美也ちゃんがそうするなら いんじゃない?気持ちが大事だしね 」
「 笑ちゃん、ヨダレ出ちゃうくらい最高に気持ちいい エッチしたいよね 」
ヨダレ!?
私にはほど遠いよ…
「 いつかね。さ、店長待ってるから持ってこ 」
美也に大した解決策もアドバイスすら何も出来ず、聞くだけになってしまった。
それでも美也はスッキリしたようで次の恋に意欲的だった。
「 遅いよ、ビールとサワーちょうだいっ 」
あれ… 志貴、いない?
那緒さんはいる… トイレかなぁ
室内を見ていると、那緒の視線を感じて目が合うと 眉根をクッと寄せ睨まれる。
何… 怖っ!
「 笑ちゃん… ちょっと!」
えっ! なんで… 私なんかした?
那緒に言われてビクつく私に、由芽花が食べながら私にボソッと教えてくれた。
「 バイトくんがトイレから戻らないの、それで機嫌悪いだけ 」
え… 志貴が戻らない?
那緒が出ていくのを着いていくと那緒がいきなり怒り口調で私に突っかかる。
「 志貴くんどこっ!」
「 私は美也ちゃんとお酒を用意して…」
「 嘘! 私が気づかないうちに 味見したんじゃないのっ 」
何言ってんの… ずっと忙しかったのに!
「 そんな暇ないです!」
あ、言っちゃった…
「 …あらそう 」
ヤバ、もう働けないかも…
それより!志貴はどこっ
