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第11章 遅れてきた反抗期

「ついて行ったわけじゃない。連れていかれたのよ。」

「同じようなものです。」

パパの院内電話が鳴った…がすぐに出て後で掛けますと言って切った。

「パパは私も悪いって言いたいの?」

ママは止めたが、パパは容赦なかった。

「ええ。そうです。」

「ちょっとガクさんそれは…それは違うわ。」

ママがパパにはっきりと言った。

「もう良いよ…。メンドクサイ。」

あたしが溜息をついた。

「華さん。もう良いよとはどういうことですか?良くありませんよ?面倒臭いって、あなたのことで皆が心配したんです。」

パパは冷たく言った。

「あれは駄目、これは駄目って、パパはあたしの本当のお父さんじゃ無いでしょっ!偉そうに命令ばっ…か。」

――― バチーン。

言い終わらないうちにママがあたしの頬っぺたを思いっきり叩いた。

「華…言って良い事と悪い事があるわ。ガクさんも…ガクさんもあなたのお父さんですっ!」

ママはわなわなと震えて、瞬きもせず涙をポロポロと零していた。

「叩くなんて酷いわ!だって本当のことじゃない!!!本当のことを言って何が悪いの?」

パパがとても悲しそうな顔をしていた。

…そうだ本当のことじゃない。

「中学でママはビッチって言われてたのよ?あたし黙ってた。兄弟なのになんで苗字が違うの?なんであなたの家にはパパがふたりいるのって!!」

ママは大きく目を見開いた。

「そんなのママ達の都合でしょ?大人の都合でなんであたしがそんなこと言われなきゃいけないのっていっつも思ってた。」

あたしに近寄ろうとするママを慌ててパパが止めた。ママは今までに見た事が無い程怒っていた。

「パパもママも…みんな大嫌いっ!!」

あたしは布団を頭まで被った。泣き出したママをパパが病室から連れだした。

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