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となりのアイツ AN

第102章 好きなのに5 かずくん


5-2

「・・・・・・」
「・・・・・・」


行き先が決まらなくても ここを出て行くことは確実だったから
二人とも引っ越しの準備だけは着々と進めてきた

部屋の隅に束ねられた本も
段ボールに収められた食器も

俺だって 部屋に戻れば 
同じような景色が広がってるのに

何故か俺だけ取り残されるような気分になる

自然と口数が少なくなる俺に
まーくんも何かを感じてるのか
さっきから黙ったままだ






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