
His←♥→I
第1章 SO~小人×一般人~進撃の小人編~
智「...っ」
翔「...ドライオーガズムって知ってる?」
智「は...?」
前から後ろへと翔の手は移動する。
翔「きちんと順序を踏んでしたいんだけど、凄く時間がかかるらしいんだ」
後ろに伸びた指は未だ滑りを纏っており、再びマッサージをするように俺の後ろを触り出す。
翔「ここで快感を得られる様になると、もの凄く気持ちいいみたいだから...」
“ここ”と言いながら俺の後ろを揉み解す。
翔「でも結構難しいらしくて、数年掛かったりするんだって」
この混乱の最中、翔が何を話しているのか分からなかった。
翔「早い人でも、数ヶ月...」
智「なにが...」
翔「だから...、ここ...」
そこまで話すと翔は俺を真っ直ぐ見つめ、意を決したように低い声で呟いた。
翔「触っていい...?」
智「ぁ...」
とっくに触ってるじゃないか。
翔「今日は、感覚は掴めないかもしれないけど」
智「...っ」
だからどうして俺の返事を待たないんだ。
翔「俺もこんなの初めてだけど」
智「う...」
俺に確認を取る為に聞いたんじゃないのか?
翔「優しく、するから...」
智「...っ、ん」
いいとは言ってないだろう?
どうして、俺の表情を見ただけでお前は行動するんだ。
智「く...っ...」
まるで自分の行動が許されたかのように、笑みを零して俺に指を埋めてくる。
翔「あぁ...、熱いよ...」
指を埋めただけなのに、翔は凄く安心した顔をして。
智「っ、ふ...」
その不思議な感覚に、俺はおかしな顔をしているだろう。
翔「大丈夫だから。力抜いていいよ...」
まるで子供をあやすように、翔は俺の頬にキスをする。
指を俺に埋めながら、頬に柔らかいキスを落として頭を撫でるんだ。
翔「怖くないよ」
おかしな顔じゃなくて、不安そうに見えたのか。
だから翔は優しい声で、柔らかく俺を撫でているんだな。
