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第1章 SO~小人×一般人~進撃の小人編~
翔に俺の全てを任せ、大人しくなってしまった姿を見て翔は笑う。
笑うとは言っても、声を出して笑う訳じゃなくて。
目を細めてニコッと微かに微笑みを漏らすんだ。
ああ、素敵な笑みだな。なんて優しい顔をするんだろうと思わず見とれた。
霞む目で翔を見ていると、その翔の手は俺の身体に伸びて。
智「...っ、ぁ」
柔らかい笑みの中で安心していたのに、徐に掴まれたその刺激で身体が跳ねた。
翔「ココにも、付けていい...?」
跳ねた身体を抑え、翔の言葉の意味を考える。
智「んん...っ、は」
考えも纏まらないうちに、俺の返事も聞かないうちに翔は行動する。
智「あぁ...っ」
滑りを纏った翔の手は、俺の熱に触れて。
熱く疼くそれを、優しく撫で回す。
智「んぁ...、っふ...」
どうにも身体がビクついて止まらない。
こんな声が自分から漏れるのも恥ずかしくて堪らない。
智「んん...」
恥ずかしいから顔を背け、片腕で自分の口を覆った。
翔「見せて」
なのに隠すなと、翔の手は俺の腕を掴んで引き離す。
翔「聞かせてよ」
智「っ、あ」
腕は取られても、顔は未だ背けている。
背けた顔を更に隠そうと、目をぎゅっと閉じた。
翔「隠さないで...」
横を向いた俺の耳に舌を這わせる。
熱い息を吹き掛けながら、低い声で内耳に囁く。
翔「貴方のせつない声が、聞きたいんだ」
その声に俺の背が震える事を知っているのだろうか。
翔は、分かっていてわざとやってるんじゃないだろうか。
智「あ、ぁ...っ、しょ...」
その妖艶な声を俺に吹き込みながら俺の熱を擦る。
もう片手では、俺の手首をしっかりと掴んで。
智「ん、んっ...ぅ...」
こんな押さえ付けられながら一方的に熱を受けた事なんて無い。
翔「ふふ...」
俺の喘ぎを煽りながら笑みを零されるなんて。
翔「その顔、目が眩みそうだよ...」
目が眩みそうと俺の耳許で囁く翔の声に、俺は眩暈がしそうだ。
俺が翔を受け入れる意味は寂しさのせいだと思っていたけど。
だけど。
やっぱりそれだけでは説明が付かない気がしていた。
