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第1章 SO~小人×一般人~進撃の小人編~
ベッドに倒れた俺の上に、翔も一緒に倒れ込んだ。
小さな翔とは違ってその体はズシリと重い。
翔「智くん」
智「しょ、う」
退けようとしても、その重い体は俺から退こうとしない。
翔「俺の事、おもちゃみたいだと思ってたんでしょ」
智「そんな事思ってないよ」
ペットみたいだとは思ったけど。
智「それより、重い...」
翔「戻ったからね」
喜怒哀楽を露にしてちょこまかと動く。
そんな翔は凄く可愛かったんだ。
翔「もう、自分の意思で行動出来るんだよ?」
そんな翔は、圧倒される程の妖艶な笑みを浮かべて俺の上にいる。
智「...あの薬、マカエキスも入ってるんだ...」
翔「そんなのも入れたの?」
智「だから翔くん、ヘンな目つきしてるの...?」
俺だって男だしいくら翔が筋肉質とはいえ、少し位は抵抗出来る筈なんだ。
だけどなぜか、翔の妖艶な笑みから逃れられない。
その目を離せなくて、俺は只ベッドに転がって翔を見るだけなんだ。
翔「小さな俺じゃなくて、元に戻って貴方に触れてみたかった」
俺の事を貴方と言う。
その低い声は、その大きな体に相応しい。
智「すっぽんだって、生き血と、胆汁も入って...」
翔「じゃあ、俺の身体がおかしな事になってるのは貴方のせいなんだ...?」
智「そうだよ...。薬のせい...」
翔は、何もしてないのに紅い唇から微かに吐息を吐く。
細めた瞳は熱で潤んで、更に妖しく光ってる。
翔「...責任は貴方にあるんだ?」
智「そう、かも」
俺が認めると、翔はフフッと甘く笑った。
翔「責任は、自分で取るものだよね?」
智「え?」
翔「大人なんだから、責任取れるよね...?」
俺の上で話していた翔が、徐ろに俺の首に顔を埋めてきた。
智「...っ、ちょ」
翔「ほら、熱いのわかるでしょ...」
その舌は燃える様に熱くて。
翔は、隠す事なく俺に熱をぶつけた。
