大切な人へ
第16章 優しい愛情
お腹空かない?って聞かれて
でも食材も全然なくて…
また今日も先生が買ってきてくれていたのを
一緒に食べた
『こんなに学校休んだの初めて…
2学期最後の授業受けられなかったな』
「でも試験、良くできてたよ」
そうだ…呼び出されたのが試験の最後の日
まだ1枚も結果を見ていなかった
『私ね?先生を好きになって…
もっと勉強頑張れるようになったんだ』
「…どうして?」
『誉めてくれるかなって思ったのと
もし成績下がったら自分のせいだって
先生が思いそうだから!』
ふふって笑いながら話したら
先生も少し笑ってうんって頷いた
『だから夢が1つできてたね
1回でいいから学年で1位とってみたい』
先生がくれた私の初めての夢だね
「美優ならとれるよ 頑張って」
柔らかい笑顔と優しい目…
『…先生のその顔が1番好き』
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