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Liar Game 〜1×5〜

第12章 悪魔VS悪魔



〜聖輝side〜


松本「今日は付き合ってくれてありがとう。」


聖輝「いえいえ!こちらこそ、誘ってくれてありがとうございました。」


松本「また誘ってもいい?」


聖輝「はい!もちろんです!」


松本さんと2人きりでゆっくり話せて楽しかった。


楽しかった……


聖輝「…あっ……」


松本「どうしたの?」


聖輝「あっいえ…何でもないです。」


僕がホテルに泊まってること…知らないんだった。


ホテルがある道ではなく、車は僕の自宅に向かっていた。


松本「この辺って街灯少ないよね…」


聖輝「えっ?あっそうですね…」


松本「今は陽が落ちるの遅いからいいけど、冬の時真っ暗になるんじゃないかな…」


聖輝「そうかもしれませんね…」


松本「涼野くんも気をつけてね。」


聖輝「はい、ありがとうございます。」



松本「着いたよ。」


聖輝「あっ……」


1週間ぶりに我が家に帰って来た。


松本「じゃあまたね、おやすみ。」


聖輝「……。」


松本「涼野くん?」


聖輝「……ない…」


松本「えっ?」


聖輝「…帰り…たくない……」


松本「帰りたくないって…」


聖輝「…っ……!」


松本「どうしたの?大丈夫?」


聖輝「…ぐすっ…ゔぅっ…!!」


松本「涼野くん!」


自宅を見るとあの事を思い出し、恐怖のあまり泣いてしまった。


松本「大丈夫?」


聖輝「ぐすっ…ずみまぜん……」


僕が落ち着くまで、松本さんは僕の背中をさすってくれた。


聖輝「ありがとうございます……」


松本「…涼野くん……」


ギュッ


松本「よかったら…俺に話してくれないかな?」


聖輝「えっ…?」


松本「このまま放っておいて帰れないよ…」


聖輝「松本さん……」


松本さんの腕はあの人と比べると細いけど…


でも…すごく優しくて…暖かかった。


松本「涼野くん、俺の家に来ない?」


聖輝「……はい…」


僕は素直に受け入れ、松本さんの家に行った。

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