テキストサイズ

異彩ノ雫

第278章  二ノ月 Ⅲ ③




時おり滲むインクの文字


ページをめくるごとに

想い出が淡く立ちのぼる



それは

ふたり過ごした月日の証…


懐かしさは涙に変わり

頬を濡らす



ぱらり ぱらり…


ページをめくる手はいつしか

頬を乾かす風を探している







【diary】



ストーリーメニュー

TOPTOPへ