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異彩ノ雫

第278章  二ノ月 Ⅲ ③




落ちかけたブランケット


肩をそっと くるみなおし

艶やかな髪をひとすじ からめた指に

かすかな寝息が熱を灯す



窓からそそぐ

陽光に眠る君はプリマヴェーラ



梢に震える小鳥のように

僕は

君の目覚めを待ちわびる







【昼下がり】


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