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異彩ノ雫

第276章  二ノ月 Ⅲ ②




街はずれをさ迷えば

柔らかな香りに包まれる



たどる風の道筋に

誇らかな

けれど

恥じらうような春告げの花



懐かしい人との邂逅にも思われて

立ちつくす足元に

ただ

静寂の時が横たわる







【春告げ花】


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