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異彩ノ雫

第273章  一ノ月 Ⅲ ⑤




時を待ち

眠りつづける花の下を

登る坂道に風が吹く


入り日のかすかな温もりを

散らしながら

想い出の泉を揺らしながら…



私はひたすら歩を進める


足元に伸びる

長い影ひとつを道連れに







【夕景】


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