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異彩ノ雫

第210章  六ノ月 Ⅲ




窓辺でまどろむ私の背中を
撫であげる指は あなた…

薄衣一枚を隔てるほどに
わずかな熱を刻んでは
胸奥を疼かせる

にわかに体を燃え立たせる
甘い焔…


堪えかねて けれど
何事もないように
あなたを見上げれば
夢見るように 潤んだ瞳



私は大きく伸びをしながら
長い尾を指にからませる







【午睡】


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