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異彩ノ雫

第210章  六ノ月 Ⅲ




めぐる季節に

水無月の夢よみがえり

心の水面のさざめく宵

ひたすらに

恋しき人の想われる



薄闇に 幻たつを願いつつ

去りかねる花のもと

頬を撫でゆくは

ただ 風ばかり…







【水無月】


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