
愛は要らないから…
第13章 溢れる想い
「うーん……」
放課後
荒井は学校中をキョロキョロしながら
散策してるみたいに歩いて
俺はそんな荒井にただ着いていった
「なあ、どこ行くんだよ」
「空き教室。でも、中々空いてないな…」
なんで空き教室?
「あ、ここ!うん、鍵も開いてる」
何故だろうと考える前に
やっと見つかったみたいで
俺達は中に入った
「とりあえず座って」
そう言われて
俺は一番窓側の席に座ると
荒井は前の席の椅子をこちらに向けて座った
「今から俺の話を聞いて思ったこと
正直に話して欲しいんだけど、覚悟はいい?」
「覚悟って…」
……すごく真剣な表情してる…
きっと大切な話を今からするんだ
だから空き教室で二人だけって事なのも
そんな顔するのも、そう考えると納得がいく
「分かった」
俺も覚悟を決めて
そう荒井に返事を返した
「……秋くん、お兄さんと付き合ってるでしょ?」
