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愛は要らないから…

第13章 溢れる想い



少しの沈黙のあと
荒井の口から衝撃的な言葉を聞いて戸惑った


「え…は?」

「正直に答えて!」


なにを
荒井はなにを考えてるの?

でも正直に言っても俺と大和は…


「付き合ってない」

「正直にって言ったよね?」

「だから本当に…!」「じゃあなんでやることやってんの?」


「っ!!……」


なんで知って……

だって、誰にも言ってないし
荒井と大和なんか道端で偶然会って挨拶程度しか面識ないのに

なんで…


「一学期の始業式の次の日覚えてる?
朝、秋くんに抱き付いた時匂いが違うって」

「あ…」


その前の日は確か
大和に呼ばれて家に泊まった


「匂いもそうだけどね、
あの時首に……キスマークついてたのに真っ先に気付いた」


そうだ!!
あの日俺、大和に痕つけられて…

でも…


「でも、なんで兄だって思ったの?その頃はまだ
俺の兄のこと知らないし会ってもないよね?」

「そう、そのときは彼女が居るんだと思ってた。

彼女がいる。キスマークつけられるほど女の子から愛されてるんだって。

だから、秋くんの事諦めようとしたんだ…」


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