
愛は要らないから…
第9章 恋愛感情
化学室のドアの前に近づくと
惜しくも間に合わずチャイムが鳴った
「やべ…しゃがんでこっちきて」
俺は咄嗟に荒井の手をつかんで
裏からそっとバレずに入ろうと前のドアをしゃがんで通り抜けようとした
「先生が黒板の方に向いたら
静かに開けて入るから」
「分かった…」
後ろのドアからすこーし教室を覗いて
俺達はタイミングを伺った
「ここ、テストに出るからなー」
そう言って先生は黒板に文字を書きはじめた
今だ!と
目を合わせて
俺らはドアから一番近い席に座った
その後こちらを向いても注意されたり、変な目で見られたり、授業は止まることなく進んだ
成功…!
気付かれなかったって事でいいんだよな?
俺と荒井はまた目を合わせると
笑いあった
