天気予報の恋人
第6章 chapter 6
先生が、びっくりした顔をした
「どうした?」
その顔のまま、聞き返してくる
「潤くん…どうしたの?」
僕は、5年生の頃の潤くんしか知らない
先生達が、そんなに心配するようになった潤くんが、想像つかない
「…そうだよな。まだ何も言ってないから、気になるよな」
「うん…」
「詳しい話は、リーダーもいる時にするけど」
ちょうど信号で止まったから
先生が後ろを振り返った
「前にも言ったけど…見た目で判断しないで欲しい」
「え?」
どういう意味なんだろう
「翔ちゃん、それって…」
何も言えない僕に代わって、まーくんが口を挟んでくれた
「分かりやすく言えば、見た目は和也くんからしたら、怖いかな」
…大人から見れば、意気がってるだけなんだけど
「ああ…そっちか」
納得したようにまーくんが頷く
それでも僕には分からなくて
「まーくん…?」
意味を知りたくて、まーくんを見上げた
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