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上エッチ新幹線

第34章 伊原壮介の事情①

「覚えてる?高一の時の事件」
「事件なんかあったか?」

……あれだ。

「私の下着が盗まれた事件」

やっぱりか。

何者かが水泳の時間に女子更衣室に忍び込み
葉山だけの下着を盗んだという事件。

「あったな。そんな事件」

当時の健太は血眼になり犯人探しをしていた。

2組の男子全員の持ち物検査を
俺も手伝わされた。

俺は健太の親友だからという理由で
持ち物検査は免除された。

「健太があれだけ探してくれたのに
犯人見つからなかったね」

見つかるはずがない。

未だに俺が後生大事に持っているのだから。

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