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〜T.A.B.O.O~

第7章 過去の自分

VOCAL:大野智


『かず?』


そっと話しかける。

ピクッと肩が上がり、

俺をゆっくり見る。


和「り、だぁ…。」


泪をボロボロと流してるかず。


『ん。』


俺が両手を広げると、少し噎せながら、俺に飛び込んできた。


『……。』

和「えっく…ふえっ…えぇ」


暫く泣いていた。

やがて、泣き止んだ。


かずは潤んだ瞳で俺を見つめてきた。


俺たちは磁石のようになんにも前触れもなく。

お互いの唇を近づけた。


かずの唇は泪のしょっぱい味がした。



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