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なぜ?

第12章 秘密2

翌朝、息苦しくて目が醒めた。
瞼を開けてるはずなのに、真っ暗だ。

えっ!?何?
廻っていない頭で考えながら手を動かせば、毛むくじゃらなものに触れた。

力を入れて押せば、そこには天敵の姿。
俺、ついにコイツに命狙われた。

天敵は、俺が起きるのを確認すると、どこかに消えていった。


ダイニングに行くとミンヒョンと名津子の姿。
「おはようジュノ。起こしてもらったか?」
「えっ!?ミンヒョンの差し金?」
「おう。コイツ頭いいぞ!ジュノ起こして来いって言ったら、ちゃんと起こしに行ったもんな!俺も起こしてもらったし!」
「でっかい腹で顔を塞がれたんだけど…」
「俺は、優しくチョンチョンってタッチしてくれたぞ。」

コイツ…差別かよ?
俺は、ミンヒョンの膝で甘える猫を恨めしく見た。

「ジュノさん!ご飯にしましょ!」
笑顔の名津子。昨日の涙は気のせいだったのかな?



昼前に俺たちはツアーに出た。
二人だけなんで、リハーサルもほとんどなく、セットも衣装もないから身軽なツアーだった。
夕方から2ステージこなし、近場なら最終便で家に戻った。

日帰りの小旅行的なツアーを何日間やって、2日ぐらい休んでまた出かけての繰り返し。単調だが、充実したツアーだ。

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