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短編集2

第3章 万華鏡

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「発見されたとき、幼少からの喘息を発症し悪化した状態でした。もう少し発見が遅ければ亡くなっていたかもしれません。」





淡々と説明する意思の言葉にての先から冷えていく感覚がする。






「そして重度の過労と栄養失調も併発していましたので今のところは点滴で栄養をいれています。一般病棟に移りましたがまだ意識が戻りませんので何かありましたらナースコールでよんでください。」






それだけ説明すると医師は一礼して部屋を出た。





それに対してお辞儀をする美月さんと一緒に俺も頭を下げる。






「まったく、心配させてっ......!!」






俺に背を向けたまま涙声の美月さんが肩を震わせる。









「ごめん、美月さん。俺のせいだ......
俺があんなこと言ったから....!!」








その言葉に美月さんは何も答えなかった。

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