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神様の願い事

第2章 秘密



翔「智く...」


ガチャッ


雅「ただいま~」

智「あ」

翔「ちっ」


急にドアが開けられたせいで、折角の甘い雰囲気がブチ壊しだ。

目をとろんとさせていたのに、智くんは相葉の声に反応して我に返ってしまった。


雅「...今舌打ちしなかった?」

翔「別にしてませんけど」


それにしてもこの紅い痕、気になる。


潤「あっ」

智「んぁ?」


俺の膝から飛び起きたものの、未だ俺の首に腕を回して寄り添っていた智くんは松潤によって剥がされた。


和「そんなにくっついて何やってんですか」

潤「も~翔さん、やりすぎでしょ」

翔「え」

潤「ったく。返して貰うよ、コレ」


そう言うと、松潤は俺の胸に入れたおまもりを引っこ抜いた。


潤「油断も隙もあったモンじゃないな」


俺をチラッと見て溜息を吐くんだ。


翔「え、俺なの?」


くっついてきたのは智くんなのに。
なのに智くんは松潤に大事そうに抱かれて俺と引き離された。

なんだか分からないけど、あんなに俺と楽しそうにしてたんだ。
さぞ智くんも寂しいだろうと見てみたら。


潤「ふふっ、リーダー、擽ったいよ」


既に松潤の胸に埋もれてた。


和「潤くん、どうやって手懐けたの?」


手懐けるとか。智くんは動物じゃないぞ。


潤「コレだよ」

和「あ~、なるほど。大野さんにも効くんだね」

潤「ね。試しに持って来たら効果バツグンでさ」

和「ちょっと俺にも貸してよ」


さっきのおまもりか?
何をそんなコソコソやって...。


智「あ...? お前もいい匂いする」

和「ふふ」

智「ふぁ、ココだ♪」


今度はニノに抱きついてる。
ぐりぐりと頭を押し付けて、ゴロゴロと甘い声を出してるんだ。


和「ふふ、擽ったい」


ゴロゴロと猫が甘えるように懐く智くんは、松潤とニノに挟まれて可愛がられてるんだ。


確かにそんな姿は可愛いけど。

前は、そんな間柄を見て微笑ましく思って見ていられたけど。


なのに今の俺は、他の人に触られる智くんを笑顔で見る事が、辛いと感じてしまうようになっていた。






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