
神様の願い事
第7章 謎のオバケ
《sideO》
智「ふぅ...」
「なにかあったのかの?」
智「え?」
「溜息が出ておる」
じいちゃんとの会話もすっかり日課となっていた。
だけど俺は、このじいちゃんの事をあまり知らない。
智「別に、なにかあったって訳でも無いんだけど」
よくよく考えれば不思議な事だらけだ。
どうしてこんなにも俺の世話を焼くのか。
智「まだあの匂い残ってんじゃないの?」
「匂い?」
智「肌守りのさ。なんか翔くん見ると、ドキドキしちゃっておかしいんだよね…」
「ほおお...」
肌守りだっておかしな話だ。
どうして俺に変な効果が出るマタタビなんて仕込んだんだ。
智「どうして翔くんにあんなの渡したの?」
「ていうか、匂いなんてものはとっくに」
智「そんな話じゃなくて。どうして、渡したか聞いてるの」
あんなもの渡して、一体何がしたかったのか。
智「それに鏡も。翔くんの部屋に置くとかおかしいじゃん?」
「あれはワシが置いたんじゃないぞ?」
智「でもあげたじゃん」
「それはアイツが欲しいと言うから」
智「どうして欲しくなったんだよ」
「う~ん、このデザインが気に入ったんじゃないか?」
このデカイ鏡だってそうだ。
冷静に考えれば別に欲しくもなんとも無いんだ。
だけど何故か初めて見た時は、この鏡が欲しくて堪らなくなった。
智「じいちゃんが来てからだよ、おかしくなったの...」
「おかしい、とは?」
智「おかしいじゃん。キスしたり、ドキドキしたり...」
「それは、ワシが来てからか?」
智「そりゃ...」
確かに前も、ふとした時にドキッとするような事はあった気がしないでもないけど。
だけどこんなんじゃなかった。
智「そもそもあの猫化なんなんだよ。どうして俺に幸せなんて見つけさせようとするんだよ」
俺は今でも充分幸せなんだ。
その俺に比べりゃ、不幸なヤツなんて腐る程いるだろ。
智「なんで俺なの...?」
そんな人々を放っておいて、どうして俺なんて選んだんだ。
そして何故、ターゲットを翔くんに定めたんだ。
智「ふぅ...」
「なにかあったのかの?」
智「え?」
「溜息が出ておる」
じいちゃんとの会話もすっかり日課となっていた。
だけど俺は、このじいちゃんの事をあまり知らない。
智「別に、なにかあったって訳でも無いんだけど」
よくよく考えれば不思議な事だらけだ。
どうしてこんなにも俺の世話を焼くのか。
智「まだあの匂い残ってんじゃないの?」
「匂い?」
智「肌守りのさ。なんか翔くん見ると、ドキドキしちゃっておかしいんだよね…」
「ほおお...」
肌守りだっておかしな話だ。
どうして俺に変な効果が出るマタタビなんて仕込んだんだ。
智「どうして翔くんにあんなの渡したの?」
「ていうか、匂いなんてものはとっくに」
智「そんな話じゃなくて。どうして、渡したか聞いてるの」
あんなもの渡して、一体何がしたかったのか。
智「それに鏡も。翔くんの部屋に置くとかおかしいじゃん?」
「あれはワシが置いたんじゃないぞ?」
智「でもあげたじゃん」
「それはアイツが欲しいと言うから」
智「どうして欲しくなったんだよ」
「う~ん、このデザインが気に入ったんじゃないか?」
このデカイ鏡だってそうだ。
冷静に考えれば別に欲しくもなんとも無いんだ。
だけど何故か初めて見た時は、この鏡が欲しくて堪らなくなった。
智「じいちゃんが来てからだよ、おかしくなったの...」
「おかしい、とは?」
智「おかしいじゃん。キスしたり、ドキドキしたり...」
「それは、ワシが来てからか?」
智「そりゃ...」
確かに前も、ふとした時にドキッとするような事はあった気がしないでもないけど。
だけどこんなんじゃなかった。
智「そもそもあの猫化なんなんだよ。どうして俺に幸せなんて見つけさせようとするんだよ」
俺は今でも充分幸せなんだ。
その俺に比べりゃ、不幸なヤツなんて腐る程いるだろ。
智「なんで俺なの...?」
そんな人々を放っておいて、どうして俺なんて選んだんだ。
そして何故、ターゲットを翔くんに定めたんだ。
