
神様の願い事
第3章 変化
潤「最近キスとかした?」
和「きっ」
智「キスぅ?」
なんで今ニノは驚いたんだ。
潤「まさかそんなのも無いの?」
智「あ~...」
和「っ」
潤「え、あるの?」
智「や、あるってか、アレはほら、アレだし...」
潤「え、なに。わかんないんだけど(笑)」
智「男だし、別にそんな意味のキスじゃ」
潤「えっ、男とキスしたの?」
和「ちっ、ちが」
どうしてニノが挙動不審になっているのか。
こんな話、ニノだったらクールに流すのに。
智「ふふ、どした?」
あ、また話をすり替えようとしてる。
ニヤリと笑うとニノの少し赤らんだ顔を覗くんだ。
智「キス、しちゃったか?」
和「えっ」
智「当ててやろう。相手は男、だろ?」
潤「え、まさかもうそんな?」
和「そ、そんなって何」
潤「へえ。相葉さんもなかなかやるじゃん」
和「はっ!?」
バレてないとでも思ってたのか。
いやニノは分からなかったけど、相葉さんがバレバレだったし。
智「お前の唇可愛いから。こんなん誰だってキスしたくなっちゃうよ...」
目尻にシワを作って、リーダーは小首を傾げる。
そのままニノの顎を掴むと親指で唇を撫でて、愛おしそうな優しい顔を見せるんだ。
潤「なに。取られちゃって寂しくなったの(笑)?」
智「当たり前じゃん」
少し酔ったのかな。
ここまでストレートに愛情を表現するなんて。
潤「見守ってやりなよ」
智「それは、当たり前だよ」
家族のような心境なんだろうか。
俺もそうだ。
嬉しいし、応援したいし。
だけどなんだか少し心配だし。
智「...まあでも、心配ないか。相葉ちゃんなら」
潤「え?」
智「安心してニノを任せられるって事。だって大好きでしょ(笑)」
潤「まあ、そうだね(笑)」
人の恋は心配するのに、自分の事は無頓着。
だいたいそんなところだろうか。
智「でもやっぱ、ちょっと寂しいな」
和「おっ、大野さ」
智「んん~っ」
頭を撫でたと思ったら、むぎゅむぎゅと渾身の力でニノを抱き締めてる。
潰れそうなニノは苦しそうな声を出すけど、リーダーの肩から覗いた顔は嬉しそうで。
じいちゃんのオバケとやらは、リーダーにもこういう顔をさせたいという事か。
