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神様の願い事

第3章 変化




和「ん~でも、困ったねえ」

智「んぁ」


酒を呑みながら、ニノが生えてしまったリーダーの猫耳を撫でる。


和「可愛いけどさあ。ほら、こうやってるだけで出ちゃうじゃん」

智「お前らしかいないからね」

潤「え?」

智「安心してるの。だから、出る」


可愛い猫耳をピクつかせながら、リーダーは可愛いセリフを吐く。


和「ふふ、そうなの?」


そんなセリフよく言えるよな。
年上だけど威張らなくて、それどころかこうやってこっちが照れるような事を言う。


潤「治さなきゃだけど、ちょっと勿体無いよね」

和「うん、わかる」


ぐりぐりと頭を撫でるとリーダーはクネクネと動いて。


潤「ふふ、どしたの?」

智「ん~、ムズムズする」


やめろと頭を振るけど、その仕草もとても可愛らしい。


和「ね、どうやったら治るかわかった?」

智「わかんない」

和「駄目じゃんそれじゃ(笑)」

智「だってわかんねえよ。もう俺幸せなのに...」

潤「は?」

智「本当の幸せを見つけなきゃ、元に戻れないんだって」

和「どういうこと?」

智「だからわかんねえんだって...」

潤「誰かに言われたの?」

智「ん」

和「それ誰?」

智「じいちゃん。の、オバケ」

和「は?」


つたないリーダーの説明を聞いてみると、リーダーがのほほんと生きている事にもどかしさを覚えたオバケが仕組んだ事だという事がわかった。

だけど本当の幸せを見つけろと、無理難題を押し付けるんだとリーダーは愚痴る。


智「もうじゅうぶんだよ」

和「いつも言ってるもんね」

智「でしょ?」


皆がいて良かった、皆と会えて良かった、こんな恵まれてていいのかなって思うんだと、酔っ払うと言うのに。
それなのにまだ本当の幸せを見付けていないと?


和「アナタさ。私生活面はどうなの?」

智「へ?」

和「恋とか、してる...?」

智「恋...?」


眉をひそめてニノを見るけど、他に思いつく事と言えばもうそれくらいしか残ってない。


本当の幸せ。


リーダーが心から愛する人って、どんな人なんだろう。






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