今日も明日も
第57章 見えない鎖 part Ⅰ
「いや、だってほっとけないでしょ」
あんな場所で見つけて
生きてるって分かったら放置なんか出来ないよ
…むしろ出来る人がいる方が怖いと思うけど
「そうなんですか…」
何故か彼の表情が寂しげになった
その顔に戸惑ってしまい、慌てて話題を切り替える
「ねぇ…そう言えばさ、君名前は何て言うの?」
とりあえずは情報リサーチから
だって彼の事、何も知らない
「かずなり、です…」
名字は言いたくないのかな?
まあ、今は困らないから良いか
「かずなりくん、ね。年は幾つ?」
「21……」
「えっ!」
マジか
もっと年下だと思ってた
俺と1つしか変わらないじゃん
見た目もだけど、話し方とかどこか幼く感じるんだけど気のせいかな
「おかしいですか?」
かずなりくんが、驚いてしまった俺を不思議そうに見つめている
「え、あ、いや…童顔なんだね!」
まさか幼いとは言えないから、適当にごまかした
ちらりとかずなりくんを見ると、あまり気にしてる感じはしない
ただ、純粋に不思議なだけみたいだ
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