今日も明日も
第23章 理由はいらない
閑散としている駐車場をキョロキョロ探して
まさに今、エンジンを掛けて車を出そうとしている二宮さんを見つけた
なりふり構わず走り出す
走る俺に気付いたのか、二宮さんがブレーキを踏んで
驚いたように窓を開けた
止まってくれた事に安心した俺は、一気に力が抜けてしまった
運転席の横にしゃがみこんでしまう
「どうしたんですか?…大丈夫?」
心配そうに、窓から顔を出した二宮さんに
「まに…あったぁ!」
思わずニカッと笑った
「え?」
「キモイって思ってもいいから、聞いてくれますか?」
こうなったら、勢いだ
フラれるなら潔くフラれよう
で、潤にまた慰めてもらえばいい
目を丸くして、こっちを凝視している二宮さんの横に、ドア越しに立って
「…好きなんです」
「は?」
二宮さんの顔が呆気に取られてる気がするけど、構うもんか
伝えなきゃ、何も進まないんだ
「もちろん、あなたが同じ男なのも分かってます!…俺も基本は女好きだし」
あれ?何言ってんの、俺
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