
ARS*ヒミツノコイ*
第4章 風邪ひきさん
和也とのキスは初めてじゃない、てか毎朝してる、けど
「…っぁ、ふ…かずっ…」
今日のはいつもと違う
なんか、舌が熱くて、溶けてしまいそう
頭がぼーっとして
和也の匂いにクラクラして
和也以外考えられない
息があまりにも苦しすぎたので、和也の肩をとんとん叩いて抗議するとようやくキスはやめてくれた
目を開けると
和也の顔が至近距離
優しくて少し意地悪ないつもの目じゃない
“男”の目で
唇は少しでもうごいたらもう一度くっついてしまいそう
じっと甘く、甘く見つめられてぞくぞくする
「ごめん友香…」
和也がこの距離のままささやくから、熱い吐息がじかにかかる
またぞくっ、として、官能的な空気に耐えられず、思わず目をつぶる
「俺、我慢できない」
そう言うやいなや、またキスの嵐が降り注ぐ
