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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第10章 関西奇術連合

 会長がピンク色の紙をもって、血相を変えて怒鳴りこんだ。


 そのピンク色の紙は、お客さんに渡す、出演者のプログラムだ。


 見ると、12組の参加者(演者)の5組にラリ夫の名前が入っている。


 しかも演出の欄に手書きでラリ夫の名前が入ってるんだ。


 そう言えばこいつ、問題があって不参加だったんじゃないのか?


「みんな同じようなタイプのマジックばかりじゃないか。少しくらい色をつけなきゃ、面白くないだろ!!」


 僕は自分の出番まで、全く舞台を見ておらず、お昼の弁当も喉を通らなかったから、楽屋通路の端で、椅子に座ってため息吐きながらコーラ飲んでたんだ。


「あなた、これは私が主催のショーよ!! 若手を育てなきゃいけないの!! あなたは、私の下で仕事を受けている身でしょ!?」


「言わせてもらうけど、あんたマジックの実積、なにがある? 海外の大会で優勝してんのか? こっちはチャンピオンの冠持ってんだよ。同じカラーばかりのつまらんショーより、ホラーやファンタジーや笑いのあるショーの方が、映画みたいで面白いだろうが!」 


 セリフは全部覚えてるわけではなく、こんな感じのことを言ってたってことで、アレンジしております。


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