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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第10章 関西奇術連合

 イベントの仕事が多く、この頃は事務所も波がのってて、アパートから、なんか小汚ないビルに移って、練習場まで設けてさ。マジシャンだけじゃなく、ジャグラーや腹話術師まで呼んでね。


 で、芸名も自由にしていいってなったんだ。


 28歳の時、会長から電話があって、事務所まで来てほしいと言われた。


 で、翌日に行ったんですよ。


 そしたら、何人かマジシャンだけがいましてね。


 パイプ椅子に座らされた。


「実は、吉本興業さんからオファーがあってね」


 吉本!?


 お笑いの?


 NGKでマジックのイベントをするのと、テレビの深夜番組でマジック特番をやるということで、出演者を募集しているという。


 吉本と言えば、当時よく出ていたジョニー広瀬さんがいる。


 チャンスだと思いました。競うかたちだと、やっぱりインパクトのある上手いマジシャンにカメラはいくわけで、特にオリジナルのない自分のマジックでは注目されにくいなと思いました。


 でも、同時に「また本番におかしなことになるんじゃねえか?」とも考えました。



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