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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第10章 関西奇術連合

 ラリ夫もギリギリで参加出来たんだ。


 しかも、ラリ夫はこの事務所で、一番稼いでるマジシャンだった。突拍子もないことするから、ウケるんだろうね。


 で、20代のマジシャン全員が予選に参加するんだけど、そこは小さな会場だったんだよ。


 記憶が確かなら、大阪城公園の近くにあった劇場みたいな場所。


 どこだったか、忘れた……いや、忘れたい記憶だ。


 雰囲気は小学生の頃の大会とかと違って、見ている人が濃い。海を渡った、言葉の壁にぶち当たるような人もいるわけよ。


 また、スポットライトやら、ガンガン当たるし。


 音響も凄いし、司会もどこぞのアナウンサーがつとめるって、町の大衆マジシャンが出る場所じゃねえって。


 しかも、僕は今回初チャレンジするネタがあった。


 ダブマジック。


 鳩を使ったマジックだ。


 あの白い鳩だよ。あれ、鳥専門のペットショップで手に入れたりするんだけどさ、飼育するのが大変なんだ。


 で、鳩も高く飛び立たないように、羽をハサミですくんだよ。羽の毛のところだけを切って、隙間をつくることによって、鳩が飛べないようにする。


 で、大人しくしてもらうために、餌を2日3日あげないんですよ。



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