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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 自分は中学卒業してマジシャンになる。まず必要なのは、技を生み出す練習。


 本を読みながらカードさばきの練習をしたり、もっとスムーズに出来るようにリングの練習も続けた。


 だが、それを見ているおかんが、苦言をもらす。


「そんなん練習したかて、どこでやるん? 勉強して高校行った方がマシやんか。そんなんでご飯は食べられへんで!!」


 食べていけるかどうかは、その人の腕次第でしょ。


 それから、授業を受けての勉強はしたものの、帰ってからは予習もせず、ひたすらマジックの練習。貰ったお年玉で、マジックの百科事典「ターベルコース」の1巻と2巻を買って、初めて知る世界を目で体験した。


 1冊が高いんですよ。6500円とか7000円しますからね。


 今では8巻全部あって、プロを引退してからも、時々眺めたりします。


 そして、中学3年の二学期です。


 おかんが先生に呼ばれました。


 卒業してから、就職するか、進学するか、進路相談の用紙に僕は「プロマジシャン」と書いてたんですよ。


 それを気にしたのか、先生からの連絡。おかんは、僕がタバコで捕まったのかと思っていたらしい。



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