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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 この手紙はまだ持ってます。


 そのまま載せますね。


〔玄武くん(実際、ここは本名だよ)、入賞おめでとう。最初のシャツは大笑いしました。よく、アレをやろうと思い付きましたね。リングは僕からのお祝いに差し上げます。大事に使ってください。あの日、時間の都合で、表彰式だけ見て、帰りましたが、この前言っていた通り、深夜バスで東京に戻ります。そして、海外に修行に出ます。もし、玄武くんが中学を卒業して、マジシャンになりたいと、手品の仕事がしたいと、強く願うなら、その頃には日本に帰っておりますので、また連絡下さい〕


 てか、東京に帰るなんて聞いてなかった。


 ほんまに聞いてなかった。


 それとね、殴り書きすぎてて、中学生の僕には解読出来ず、全部読めるまで時間かかった。


 しかも、名前書いてないんですよ。普通、書くでしょ!?


 紙の裏には、もう薄くなってるけど、茶色くて丸いのがついてたんですな。


 中身が垂れた缶コーヒーの、缶をどかした上に紙を置いてやがる。


 綺麗な場所で書け!!


 で、僕は中学を卒業したら、一緒にマジックの仕事をしたいと思った。

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