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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 ふと、客席を見ると、前の席にいたラリ夫や中嶋さんが指差してなんか言ってんだ。


 なにをやってんだろ?


 そしたら、横にいた子が「呼ばれてるよ」て言うんだ。


「えっ!?」


「昭玄武さん、第3位入賞」


「えぇっ!?」


 入ってたんだ。


 シャツを着て、リングを見せただけだぞ。


 わけもわからず、賞状と盾、賞金三万もらった。


 寸評が、緊張しながらも難しいチャイナリングの演技を、よくあそこまで出来たと。それと、最初のシャツがインパクトを与えたことで、努力賞か3位かに分かれ、結果、第3位に。


 リング、むちゃくちゃ練習したし。


 アドバイス受けて、時々怒られながらも頑張ったし。


 嬉しいとかじゃなく「ほんま?」てな感じですがな。


 後々になって、涙が出るほど嬉しかったな。


 だから、あの時の事は、拍手もらっただけで、覚えていない。


 盾をしんみりと、眺めてたのは覚えています。


 優勝と準優勝と、五人で並んで頭下げた後、写真撮影。


 その写真撮った後に、なんかインタビューされるんだけど、なにを言ったか覚えてない。


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