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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 あいつは超能力者か?


 物凄いことをしたな。


 あのインパクトが凄すぎて、他の演者のマジックが入ってこなかった。


 すべてが終わった後に、プロマジシャンの演技があり、僕はそれも見ていた。


「ここにおったんか」


 声がしたから振り向いた。


 ラリ夫だ。


 その表情は力の抜けた顔をしていた。


「見てたよ、あれなに!? マジック?」


 自分も興奮していた。


「そりゃ、マジックやろ。種なかったらあんなもん出来るか」


 いや、種がどこにあるのか見当がつかない。


 逆に「あれは、ほんまもんの超能力だ」と言ってくれた方が、納得する。


 ラリ夫は言う。


「ほんまやったら、あれをお前との勝負でやりたかったんやけど、まだ未完成やったし」


「あれ、考えたの?」 


「3年前から考えてた」


 オリジナルかい……。


 カードとコイン移動は、今ではわかる。だが、瓶の中で忽然と消えたのが、わからない。


「あの瓶を、ずっとカメラで撮られてたらヤバかったけどな。なんとか、上手くいったわ」


 それが、わからねぇ!



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