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薔薇寮の淫

第3章 そこにある理由

・藤ヶ谷side

河「まぁ、今は対象になるネコがグループ内にいないから」



あれは、どういう意味だったんだろう?



河「そのうち分かるさ」



俺はずぅーっと気になっていてよ。

でもそれから暫くして妙な事に気づいたんだ。

あそこは、いつも動いてるのが郁人なんだって。

まずあいつが、いいと思うのを見つけ五関たちに会わせる。

それから、やっぱり郁人が先に手をつけ翌日になると

まるで品定めでもするかのように五関が抱きに行き。

だが何故か今までは、そこで止まっていた。

手をつけられてしまった奴は気がつくと、他のものになっていたり。

リーダーが手をつけた奴をあげちまうなんて事。

しているのはあのグループだけさ。

その引き渡し役をやってるのが塚ちゃん。

もちろん五関の指示でだろうけど。

だからあのグループはいつまで経っても人数が増えない。

いったい何の為にあいつらそんなやり方をしているのか?

普通は先に手をつけるのはリーダー、わたもそう。

なのに五関のところは郁人が真っ先にしている。

それだけでも疑問に感じるのに。

北山に関して、わたが俺に先手を譲ってくれたのは。

それだけ、凄い特別なことなんだ。

だから―

あいつらの方針つまりやり方はここでは異質って事さ

もしかしたら今回その理由が分かるのかもしれない。

俺は何となく、そんな気がしていた。





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