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こんなに好き過ぎて

第1章 彼氏にも言えない事

しばらくして扉が閉まり、電車が発車した。

周くんの姿が見えない。

もう、違う車両に乗ったよね?

安心しながら吊革に掴まる。

満員電車だし、早く降りたいな。

「んフッ...やだぁ、こんな所でダメだよぉ」

そんなとし、目の前の高校生カップルが扉の前でいちゃついてる。

彼氏が彼女を抱き寄せ、ディープキス。

クチャクチャと、唾液の絡む音が聞こえてくる。

すごい...目に毒。

っていうか、いいな...。

あんなに愛し合って。

私も、電車でキスとか憧れる。

先輩は自転車通学だから、ありえないんだけど。

「っ...ん、ハァ...ぁっ」

見つめ合ってるだけなのに、彼女の呼吸が荒い。

顔も火照って、トロンとしている。

「やっ...イッちゃうぅ...」

女の子が男の子に小声で話している。

周りの大人たちは聞こえていないのか、平然としている。

イクって...言った?

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