テキストサイズ

[現代版] 天使と悪魔

第6章 さすらう記憶

・河合side

しっかし、驚いたぜ太輔に隠し子!?本当かそれ。

なんだかいつもにも増して騒々しいNHKの楽屋。

ガチャ!



佐藤「トッツー」

戸「なに?勝利、ニコッ」

佐藤「風磨がね」



あれ勝利、また遊びに来ていたんだ。



佐藤「…あっ、河合くんお帰り ニコッ」

河「お帰りーってな、ここ家じゃねんだぞ クスッ」

佐藤「僕にとっては第2の家も同じです ニコッ」



佐藤勝利―

トッツーが大好きで俺らの楽屋によく入り浸っている

ガチャ!



菊池「やーっぱり、ここにいた」

中島「そろそろ時間だよ、勝利」



中島健人・菊池風磨



菊池「ほら河合が煩いから帰るぞ」

河「河合、河合、言うな」

菊池「じゃあ河合パパ?」

河「はあっ?」

中島「いいねぇ河合パパ」

河「健人お前まで」

戸「ふふふっ」



あっ、トッツーが笑った。

あの日以来あまり笑わなくなったトッツー。

でも勝利が傍にいると笑顔を見せてくれる。



佐藤「パーパ、パーパ」

河「勝利、こら」

戸「河合がパパでいいの?勝利、フッ」

佐藤「いいよ、ねっ?健人 風磨」

中島「うん」

菊池「仕方ないから河合で我慢してやるよ」

河「なにぃ」

菊池「パーパ、クスッ」



なんなんだ?さっきから、パパ、パパ連呼しやがってさ。

これじゃあ、まるで―



塚「なになに、藤ヶ谷だけじゃなく河合にも隠し子がいたってわけ」

河「なわけねぇだろ」



そこへ、戻って来た五関と塚ちゃんが。



塚「いやいや、分からないもんだねぇ」

五「郁人、馬は馬でも種馬だったんだぁ クスクスッ」

河「違うわい」



だいたい、いくつの時の子だよ。

あっ、待て!それを言ったら太輔もか。

俺ら同い年だもんな。



河「もう自分たちの楽屋へ帰れ」



こいつらが本当に自分の子だったら大変だわ。



塚「勝利、またねぇ」

五「すぐ会えるでしょこれから収録なんだし」



が、勝利たちがいなくなると。

トッツーは、部屋の片隅でポツンと独り喋らなくなってしまう。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ