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[現代版] 天使と悪魔

第5章 記憶の連鎖②

・北山side

藤「で?何時に来るの」



いま俺んちには、藤ヶ谷が来てる。



北「んーもうちょっとしたらじゃね」



昨日、とつぜん携帯に電話が掛かって来て。



藤「あのさ俺、一応ヒマ人じゃあないのね」

北「そんなの言われなくても分かってますキング」

藤「その呼び方やめて」

北「キングはキングだろ」

藤「お前にそう呼ばれても嬉しくないわ」

北「はいはい、相変わらずツンですねぇ藤ヶ谷さん」



理由は俺にも分からない。

ただ2人そろっている所で会いたいだなんて言うから

自分んちへ呼び出したってわけ。

ピンポーン!



北「おっ、噂をすればお出ましですか」

藤「なにそれ時代劇のつもり?クスッ」

北「いやいやぁー」

藤「早く出ろ」



言われなくとも出ますって

ガチャっと扉を開ければ、可愛い後輩ちゃんが登場し



安井「こんにちわー」

北「安井ちゃーん ニコッ」

安井「藤ヶ谷くん来てますか」

北「お待ちかね、んふふ」

安井「おじゃましまーす」



安井謙太郎―

知る人ぞ知る俺達のデビュー発表の際。

茶封筒を持って来て、一躍有名になったJr.だ。



藤「よっ、フッ」

安井「藤ヶ谷くん ニコッ」

藤「なに?今日はどうしたイキなり会いたいだなんてさ」

安井「あ、はい特に意味はないです」

北「はっ?」

藤「えっ」



ねぇのかよ、ハハッ!



安井「しいて言うなら」

藤「なに」

安井「お二人が大好きだからです」



安井お前…



北「俺は知ってたよ、お前が俺のこと好きだって」

安井「はい」

藤「お互い地面にめり込んでる仲間だもんな」

安井「えぇ」



えぇってなぁ、可愛いなぁアハハッ―



北「んじゃ北山派に入る」

安井「北山派?」

北「そっ、俺のことをこよなく愛する奴らの派閣」

藤「ぷっ、そんなの聞いた事がない惑わされるなよ」

安井「???」

北「失礼なことを言うねぇ藤ヶ谷さん、俺は別に惑わしてなんかいないでしょ」

安井「それって藤ヶ谷くんも入ってるんですか?」

北「こいつは」

藤「ないない入るわけないじゃん、アハハッ」

安井「どうして?ダメじゃないですか入らないと」

藤「へっ?」

北「いいぞ安井もっと言ってやれ、ニッ」



ガハハハハッ―





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