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・河合side

郁祥が魔物に拐われ。

トッツーは気も狂わんばかりに捜し回った。

もちろん俺も…

“無駄だ見つかりはせん、我の言う事を聞け”



戸「うっわあぁーっ」

河「トッツー」

戸「返して返してぇ」



自分の頭の中で聞こえてくる妖魔の声。

どんなにか辛かった事だろう。



戸「あの子にはなんの関係もない」



悲痛な叫び声に対し不気味に笑う妖魔。

“そうはいかん、あやつを生かしておけば我らの敵となるのだから”



戸「まさか」



“心配しなくとも殺してはいない、が…”



戸「‥‥っ」

河「どうした？」

戸「河合、俺…ｸｯ」



妖魔から、与えられた指令それは―



屋「俺達を分散させる事、そうかあれは」

戸「ごめんなさい、そうしなければ殺すって言われたんだ」



郁祥を！ｸｯ



内「んでもなんでや」

橋「俺も疑問に思う」

内「別に、妖魔自身でやればいい事やん」

塚「確かにトッツーの中にいたって魔力は使えたはずだ」

河「あぁ」



だが―



横「幻獣だな」

玉「えっ？」

橋「それってなに？」

藤「わた？」

五「ﾊｯ、横尾」

横「ｺｸﾝ トッツーには幻獣の化身の血が流れている」

ニ「どういうこと？」

千「俺達にも分かるように説明してよ」

宮「横尾さん」



しかし当時の俺らは、そんなことは知らなくて。



戸「俺も教えて欲しい」

五「トッツー」

戸「あの日、晴天の青空の中で俺は」



バサッ、バサッ！



戸「ごめん、みんなゴメンね、でも逃げ道は作っておくから、ｸｯ」



ピカァーッ！

精一杯のトッツーの思いだった仲間に対しての。

考えた上での組み合わせ。



屋「それが…」

河「宮田は戦いには向いていない、だから」

五「俺達と一緒にし」

塚「加えて子供たちを少しでもバラバラにしないようにする為」

宮「そこまで考え」

玉「じゃもしかして内くんの所へ行くだろう事も」

河「ｺｸﾝ」



屋良さん達は言うに及ばず



河「薮は横尾が一緒だから大丈夫だろうと」

薮「なら宏光と藤ヶ谷は」

戸「…逃げて‥欲しかった出来るだけ…遠くへ‥ｸｯ」



トッツー。





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